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2009年09月25日(金)更新

元気な警備員のオバチャン

地下鉄御堂筋線淀屋橋駅11番出口が
うちの事務所への最寄の出口です。

2008年1月に事務所を移転してからずっと
出口を出てまん前のビル工事が続いていました。
工事現場には、推定年齢6●歳の女性のガードマンがいました。
思い切ってオバチャンと呼ばせていただきます。

このオバチャンがめっちゃ元気。
大型トラックの出入りのときの通行人の裁きがピカイチ。
工事の外壁の周りには花が育てられ、いつも周りは掃除が行き届いていました。
あの周辺で仕事をしている人はみんな知っている、というくらい
名物オバチャンでした。

今年のお盆くらいから外壁が取り除かれ、真新しいビルがその姿を現しました。
9月に入って、ビルの引渡しが行なわれて、そのときは黒い社用車が
たくさん止まっていました。

もうオバチャンとも会えなくなるのかなぁと思ってたら
まだ内装が残っていたようで、オバチャンはまだいました。

私は話しかけたことはなかったのですが、事務所を移転してから
1年9ヶ月、毎日のように、私はオバチャンの姿を見て元気をもらっていたので
思い切って話しかけてみました。

「もう工事終わりですか?長いことおつかれさまでした。
あ・・・私、初めてお話をさせていただくんですけど
毎日毎日テキパキ仕事してはるなぁと思って感心してたんです。
もしかして工事が終わってもうお目にかかれないかと思って
思い切って声かけさせてもらいました」

「おねえちゃん、ありがとう。
みんなここ通りはる人が最近声かけてくれはるねん。
みんなよう見てくれてはるねんな」

小雨の降る日でした。
しばらく話をしてその場を離れました。

そして今日の事務所からの帰り道、いつものようにそのビルの前を通ると
舗装したての歩道の上に吸殻が落ちていました。
ビルの方を見るともうあのオバチャンの姿はありませんでした。
もう本当にいなくなってしまったみたい。
オバチャンの代わりに吸殻を拾って駅のゴミ箱に捨てました。

夏の暑い日も冬の寒い日も元気だったオバチャンのこと
きっと街の人は忘れないと思います。

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