大きくする 標準 小さくする

2010年04月19日(月)更新

お好み焼きやさんに学ぶ素人と玄人の違い

海老・カニなどの甲殻類がダメな人って
世の中に結構いると思います。
伊勢海老や松葉カニが食べられなくて残念だと思うけど
本人たちは食べられないのでそれは仕方ないことです。

今日はうちの娘の14回目のお誕生日でした。
家でごちそうをつくってあげられたらよかったんですけど
セミナーのレジュメ作成の締め切りに追われて
外に食べに行くことになりました。

娘に何を食べたい?って聞いたら「お好み焼き」とのこと。
子どもたちが見つけたできたばかりのお店に家族で行くことになりました。

お店はカウンター8席、2人がけのテーブルが2席。
4人がけの座敷が2席の小さなお店でした。
ママさんが仕切って女性3人でお店を切り盛りされていました。

家族4人、各自好きなお好み焼きをオーダーしました。
お好み焼きが大好物の娘なんですが
途中で箸が止まってしまいました。
桜海老が入ってたみたい。
娘は甲殻類がダメなんです。

そのお店は高級店ではないので、苦手な食材は聞かれませんでした。
今まで、たまたまお好み焼きに桜海老が入っているお店に
遭遇したことがなかったのでこちらも油断していました。

そのお店のやり方を見ているとすでにお好み焼きのベースは
玉子以外をすべてひとつの器に入れてセッティングしていたので
桜海老も当然その中に入ってたのでしょう。

例えば知り合いの家に遊びにいって、
お好み焼きに桜海老が入っていても
それがその家のやり方なんだったら仕方ないとあきらめます。

しかし、お店で商売でやるんだったら、海老・カニアレルギーの人もいるって
想定した上で桜海老はオプションにするべきでは・・と思いました。

お好み焼きをうまく焼けるオバチャンは大阪にはたくさんいます。
その中でお金をもらう玄人になるためには、「これが自分の味や」を
出す前に、汎用性のあるベースをつくるべきでは・・・。

今日はこのお店にするか、千房にするか迷ったんですけど
千房では、そんな思いはしたことがありません。
商売としてのサービスが徹底しているのです。

これって商業出版の原稿とブログの関係にも似てると
自分に置き換えて考えてみました。

自分のノウハウを伝えるときに、
これが自分のやり方や、
好きな人だけ、読んでや、というのがブログ。

商業出版の本は、それではダメで
自分のノウハウを汎用性があるものに置き換え
さらに、お好み焼きに慣れている人にも慣れていない人にも
食べてもらえるように、味の引き出し方を工夫する必要がある。

こないだニュートップLの原稿を書かせていただいたときに
某編集者さんに苦言を呈されたのも、
今日のお好み焼きやのオバチャンと
私が同じだったからなんだなぁって感じました。

玄人になるためにはどうすればいいか。
執筆業もそろそろ入門編を通過して
「本業じゃないし」という言い訳も封印して
玄人になるべく、頭も使ってアンテナも張って
真摯に取り組んでいきたいと思います。

<<  2010年4月  >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30