大きくする 標準 小さくする

«前の記事へ 次の記事へ»


自分の時間単価を上げることを意識してみよう

投稿日時:2011/05/29(日) 20:38rss

先日、社員の命を守るためにも、過重労働は絶対にダメだというブログを書きました。
これは常日頃から、顧問先の御客様にも申し上げていることです。

それに対して、「『手取りを多くしたいので、残業をさせてくれ』と社員から言われるのです」と
おっしゃる経営者も中にはおられます。

労働時間を長くすることでしか、自分の手取り額が増えないと
考えている人がいれば、考え方を変えるべきです。

すなわち、労働時間を増やさないと手取りが増えない、ではなく
自分の時間単価自体を上げる方法を考えるようにするのです。

しかし、高く飛ぶためには一旦しゃがんだり、助走が必要なように、
自分の労働単価を上げる=ステージを変えるためには
自分の時間やお金を投資してでも、ステージを上がるための
力を身につけるべきです。

雇われている人は、自分に対する<投資>というマインドが
欠けている人が多いように感じます。
勉強のための本は会社が買ってくれるもの、研修は会社の費用で行かされるもの、と
考えていては自分自身の力にはなりません。

人間、最後は自分の力で生きていかなければなりません。
どんな大きな会社であっても何が起こるかわからない世の中です。
会社に頼ったり、会社のせいにするのではなく
自分の面倒は自分で見るつもりで成長させなければ
いつまでたっても、労働時間でお金を稼ぐ仕事しかできないのでは
ないでしょうか。

私は12年前、第二子出産のため
11年間勤務していた会社を退職しました。
当時の月給は32万円くらい。
賞与を入れて年収450万円程度だったと思います。

しかし出産後に勤務をした司法書士事務所では
時間給750円のパートタイマーでした。
9時から16時まで毎日仕事をしても月給は8万円か9万円。
前年の所得で計算される子どもの保育料が月額6万円くらいでしたので
ほとんど手元には残らない状態が1年続きました。

それでも、その条件で仕事を続けたのは、小さな子どもを二人抱えているという
ハンデがあることを認識していたので、無理して正社員で仕事をするのではなく
その期間については、お金ではなく、キャリアをつなぐことさえできればよい
と考えていたからです。

すなわち、子どもたちがもう少し大きくなり
本格的に社会復帰をする際に、履歴書の職歴に<無職>の空白期間を
つくりたくないことが第一の目的だったのです。

結果として、司法書士事務所での勤務がきっかけで
社労士資格取得をめざすことになるのですが
ここでも費用をかけずに時間を使って勉強するよりも
自分の年齢(当時35歳でした)を考え
お金を使って合格までの時間を短縮することを考えました。

資格学校に通って勉強をすることにしたのです。
資格学校の費用は全部で50万円くらいかかりました。
(うち25万円は教育訓練給付金で還付をもらいました)

その費用は最初の仕事を辞めたときの
失業給付と再就職手当でまかないました。
半年の勉強で1度の受験で合格したのは
これ以上お金をかけることはできない、
という必死さがあったからだと考えています。

社労士の受験が終わってから勤務をした
会計事務所でもスタートの時間給は900円でした。

この事務所では、仕事ができるようになるにしたがって
自分で交渉をして給料を上げてもらったり、
パートでしたが賞与での評価をしてくださったので
司法書士事務所時代よりも年収は上がりましたが
それでも正社員のときの半分くらいでした。

会計事務所の時代も目的はお金ではなく
社労士としての実務経験を積むためでしたので
必死で仕事をしました。

給料に関係なく、一所懸命仕事をしていると
それは他のスタッフにも御客様にも伝わりますので
どんどん仕事をまかせてもらえるようになります。

その結果、自分が目的としていた
実務経験を積むことができ
退職してからも、仕事を紹介してもらえたのは
勤務時代の仕事ぶりを見てくださっていたからだと思います。

仕事をしていく中で、「負けない」「損をしない」を考えることも大事ですが
逆に「これだけを得ることができれば、他は目をつぶる」があっても
よいのではないでしょうか。

損をしない生き方をしたいのであれば、雇用が保障されていて
給料も緩やかではありますが右肩あがりの公務員になればよいと思います。

私の場合は、「キャリアをつなぐ」そして「社労士としての経験を積む」を
第一に考えていました。
これだけ仕事をして1時間900円しかもらえない自分が情けなくも思いましたが
それが逆に将来はもっと稼いで取り替えそうという気持ちにつながったのだと思います。

今は単発の御相談を受けるときは、90分以内で3万円という相談費用を設定しています。
経費等もかかっていますし、ずっと単発相談が詰まっているわけではないので
単純比較はできませんが、この仕事だけを考えると時間単価は2万円ということになります。

自分の時間単価を上げるために力をつける社員を会社は手放さないでしょうし
自分の器と会社の器が合わなくなれば、さらにステップアップを目指して
転職をすればよいのです。

「自分の給料は自分で上げる」
この意識を持った社員こそが経営者が望む人材だと考えます。
労働時間ではなく、時間単価を上げるために何をすればよいのか
経営者だけではなく、働く人が自ら考えることができる組織が
本当に強い会社だと言えるのではないでしょうか。

トラックバック一覧

コメント

名前:
メールアドレス:
コメント:
ファイル
c9dff7c248c8df8291cf5e852a39efbc.png?1534908188
画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード:

20141009bnr.jpg

会社概要

人事労務に関するコンサルタント業/セミナー運営/社会保険労務士業

詳細へ

個人プロフィール

詳細へ

最近の記事

このブログの記事タイトル一覧(904)


<<  2018年8月  >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

コメント一覧

最新トラックバック

  • ルイヴィトン 店舗 from ルイヴィトン 店舗
    【明大生との一問百答】上司からアドバイスを引き出す方法 - 井寄事務所 代表 井寄奈美
  • 井寄奈美「著者デビュー5周年」に出席 from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    特定社会保険労務士で経営者会報ブログの会員でe製造業の会の会員でもある井寄奈美氏が2009年に「小さな会社の<トクする>人の雇い方・給料の払い方」を出版してから4年間で6冊の本を執筆しています。 そこで著者デビュー5周年の感謝祭を開くということで招待されましたが、たまたま我社の年2回しかない土曜日出勤日に当たり第1部のトークイベントには出席ができず夕方からのパーティにだけ参加させていただきま
  • 僕らの味方 キューティーバニー from 男の魂と誇りを込めて・・・世界が震撼する日本の鞄 國鞄 社長 庄山 悟 の日記
  • 新刊書『社長!「非常識社員」はこう扱いなさい』を頂きました! from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    いつもお世話になっている特定社会保険労務士の井寄奈美さんが、6冊目の本『社長!「非常識社員」はこう扱いなさい』を㈱中経出版より出版しました。 その新刊書を10月30日発売なのに早々と送ってくださいました。 井寄さんの出している本は全て労働基準法や社員になどに対する対処など中小経営者の悩んでいることなどを解りやすく解説している本で経営者にお薦めの本です。 今回は権利のみを主張して労務の
  • 大阪府中小企業労働環境好事例集作成で井寄奈美氏の取材を受けます。 from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    大阪商工労働部から推薦され大阪府総合労働事務所のヒアリングを受け中小企業労働環境向上好事例選定委員会において、三元ラセン管工業㈱においては、文句のつけようがないという意見も出るなど高評価を頂き好事例企業50社の中の1社に選定されました。 その選定された会社に今度は社会保険労務士や中小企業診断士が訪問し取材を行い事例集を作成するそうです。 訪問される社会保険労務士や中小企業診断士さんはこちら