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Y君の救急箱

投稿日時:2009/06/22(月) 22:14rss

今朝、顧問先のお客様の会社に訪問したときのこと。
営業担当Yさんの机の上にある
20センチ四方のダンボール箱が目に入りました。
Yさんは営業に出ていて外出中でした。

近づいて見てみると「Y君の救急箱」と側面に書いてあります。
「うん?救急箱?仕事中に怪我してるんちゃうやろね~」と
さらに近づいて観察をしてみると箱の上には
「Y君の駐車違反を救うための救急箱」と書かれていて
お金を入れる穴が空いていました。
箱を持ってみるとずっしり重い。

事務員さんに「なんですか?この箱?」と聞いたところ
仕事中の駐禁があまりに多いYさん。
社長も堪忍袋の緒が切れて、「次に違反をしたら全額自腹!」を言い渡したそうです。
そして、先日、また駐禁をやっちゃったそうです。

もちろん会社の方針は
「駐車料金は経費で払うので必ず駐車場に止めること」です。
交通法規の違反は就業規則でも禁じられています。

駐車違反をする、ということは次はスピード違反や
飲酒運転など、他のより重い違反にエスカレートをしていく
可能性があります。
それを許さないという会社の姿勢を示すために
就業規則にも懲戒規定を設け、交通法規違反の罰金は
自腹で払うこと、と会社が決めているのです。

しかし、規則で縛るだけでは人間は更生しません。
仲間から、注意もされ、「こんなことをしていたらアカン」って
自分で気付くこと。これが大事です。

「Y君の救急箱」は社長の息子さんの常務の提案とのこと。
社長もY君がいないときにこっそりと救急箱にお金を入れていたそうです。

ここの会社の社長はめっちゃ怒鳴ります。
結構みんなボロクソ言われています。
が、根っこは温かくて、何より会社と従業員さんのことを思っています。

規則で縛るだけでは人間は動きません。
規則なしの無法地帯はもちろんダメですが
規則を運用する人間のハートの温かさが
組織運営には絶対必要だなぁと感じた出来事でした。

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